特殊な状況での腰痛治療

こんにちは、姫路市宮西町の腰痛治療が得意な姫路けいらく整骨院です。

この腰痛トピックスは腰痛の予防、セルフケア、解説などを専門的な知識を交えて皆様に知って頂く事を目的としたページです。

 

妊産婦

妊娠中や出産後の女性は、腰に負担がかかることが多く、力学的な要因による腰痛になる事がよくあります。子宮で胎児が成長すると、母体の姿勢に2つの変化が起こります。

第一の変化は、胎児が大きくなるにつれて、母親は立ったり座ったりするときに重心のバランスをとるため後ろに反る姿勢をとるようになることです。腰椎前彎が強まり、妊娠後期になると前彎はさらに強く過剰になって、関節周囲の組織が引き延ばされると考えられます。

第二の変化は、出産に備えるため、母体にある種のホルモンが増え、骨盤や腰椎の関節がやわらかくなるというものです。関節はゆるみやすくなり、力学的負担が加わると関節周囲の組織は容易に引き伸ばされます。

子供が生まれると、母親は世話に追われて自分の体の管理がおろそかになり、妊娠中の姿勢の崩れが、ずっと残ってしまう事も多いものです。

このように、妊娠中や出産後に腰痛になったときは、過度のお腰痛前彎による負担が原因となっている可能性があります。この場合、伸展エクササイズを行うのは適切でなく、姿勢を矯正するのがよいでしょう。

たいていはこの矯正で問題は解決できるので、立っている時だけでなく、歩いている時も常に正しい姿勢を保ち、胸の位置をなるべく高くして猫背にならないようにします。一週間ほど姿勢に注意した結果、痛みが良くなるようなら姿勢が原因とみなすことができます。

子どもが生まれたばかりの母親は、前かがみになることが多く、抱っこもしないわけにはいきませんが、長時間の前かがみは避けるべきで、抱っこも適切な持ち上げ方で行うことが重要です。前かがみや抱っこの後は、すぐに適切な立位姿勢になりましょう。

 

スポーツ選手

スポーツ選手の腰痛は、いくつかの要因が絡むため、原因が分かりにくいことがあります。第一の要因として、早く良くなろうとして、治療に熱心に取り組むあまり、リハビリテーションをやり過ぎ、治りをむしろ遅くしてしまう事があげられます。

第二の要因は、競技復帰への気持ちが強すぎて、復帰のタイミングを急ぎ過ぎることです。

第三の要因は、ある動作をやりすぎたことが原因だという思い込みです。これは腰痛になったスポーツ選手の5人のうち3人は、激しい運動の後で腰が痛くなったと訴えます。

腰痛の原因は、関節を動かした後に、猫背の姿勢をとったためであることが多く、運動後はたいてい疲れているので、非常に悪い姿勢になります。運動中に関節はいろいろな方向へ動かされるため、周囲の組織はゆるんで引き伸ばされやすくなっており、椎間板のジェル状の髄核は、ずれやすくなっています。

ある運動によって腰痛が生じたのであれば、その運動を止めるのは適切な治療でしょうが、運動後の姿勢が原因であれば、その運動を中断するのは見当違いです。打ち込んでいる競技を止めるように指導するのは、選手にとって精神的肉体的に大きなダメージをもたらすこともあります。

腰痛になったばかりのスポーツ選手であれば、正しい治療を行うために本当の原因を見つける必要があり、痛みが運動中に生じたのか、運動後に生じたのかをはっきりさせなくてはなりません。運動中に何かが起こって、そこで痛みや違和感を覚えているのであれば、運動の現在の痛みの原因と考えられますが、多くの場合、運動中は違和感や痛みはなく、運動後に痛みが生じています。

運動した後の姿勢に気をつけ、座るときは、適切な腰痛前彎を保持してください。たとえば、テニスやゴルフ、サッカー、ラグビー、ホッケーなどの試合が終わった後にソファに沈み込んだり、ベンチに猫背で座ったり、悪い姿勢で運転したりしてはいけません。座るときは細心の注意を払って、正しい姿勢で座るようにしましょう。

姿勢を正しくすることにより、痛みを感じなくなれば、腰痛の原因を判断するのは簡単で、これ以上悪くなるかどうかは、自分自身にかかっています。

もし運動後にだけ腰痛を感じるのであれば、まず姿勢の矯正から始めて下さい。運動後に姿勢を正しても相変わらず腰痛が現れるのであれば、軟部組織に何らかの損傷が起きている可能性があります。

運動選手は、野球、テニス、ラグビー、サッカー、ホッケーなど、どのスポーツの選手であっても休憩中はほとんど悪い姿勢になっているようなので、もっと良い姿勢でいる必要があります。

疲れのために座る姿勢まで注意を払う余裕はないかもしれませんが、腰痛を避ける為には意識してよい姿勢を保つ努力をしなければなりません。