不安定な形をしている膝関節
膝の疾患を知るうえで、膝の仕組みや動き方理解しておくことは大切です。
膝とは太ももにある、太ももにある大腿骨の下の部分と、脛の部分の脛骨上の部分にかけての周辺を指します。
骨、関節軟骨、滑膜、半月板、じん帯、関節包、筋肉、神経、血管から成り立っており、骨組みとしては、大腿骨、脛骨、腓骨、膝蓋骨(膝のお皿)で構成されています。
膝の関節は、大腿骨の下端が脛骨の上端に乗るような格好になっています。
通常、関節面は、一方の骨が凸型をしているともう片方は凹型をしています。
そのような形だからこそ関節面がきっちりとかみ合い外れたりしないのです。
ところが、膝の関節面は平らで、この上に大腿骨の関節面が乗っかっていて、この部分は一対の車輪を上半分だけ切断したような形になっています。このように膝関節は非常に不安定な形をしているのです。
不安定だからこそ、良く動くのです。この不安定さを補うために、膝には骨と骨の間に暑さ3~4㎜の半月板があり、クッションと円滑な動きをは助ける役割をしています。
股関節はほとんど骨だけで安定していますが、膝の関節は骨の形が不安定であるため、じん帯や半月板によって安定性がはかられているのです。
関節軟骨は、大半が水分で構成され、そのほかにたんぱく質の一種であるプロテオグリカンという成分が含まれています。
軟骨はザラザラしている骨の表面と違い、消しゴムほどの柔らかさと弾力性があり、表面はツルツルしています。
個の関節軟骨のおかげで関節に衝撃がかかっても骨が傷ついたり、すり減る心配がないのです。
また、関節の周辺は関節包でおおっていて、この中には関節液が2~3㏄入っています。
関節液は、潤滑油のように関節軟骨と関節軟骨が触れあっても摩擦が少なくなるように保ち、関節軟骨を栄養を供給する役割も果たしています。