タナ障害
膝関節の中には「滑膜」という膜状の組織があり、 その滑膜にはいくつかのヒダがあります。
このヒダが先天的に大きかったり、炎症などによって肥大化した場合、大腿骨とヒザの皿との間に挟み込まれたような状態になって痛みが生じることがあります。
関節内に挟まったヒダが、棚のように見えることから「タナ障害』と呼ばれています。
症状が出ている間は安静にすることが必要です。
ランニングも痛みがなくなるまで控えましょう。
腫れや熱をもっていたりしているなら、まずはアイシングをしましょう。
痛みがなくなってきたら、再発防止のためにも、大腿四頭筋のストレッチ や筋力トレーニングを行いましょう。
ただし、症状が重くなると損傷を受けたタナから出血 したり、関節液が関節内に満たされることで動きが制限されたり、筋力が低下してしまう原因にもなります。
そのような場合には注射器で血腫を吸引したほうが早く治癒するので、整形外科を受診することをおすすめします。
また、ランニングをしばらく控えても症状が収まらない場合は、関節鏡を使って、タナを切除する手術をしなくてはならないこともあります。